ポリネシア系先住民、マオリ族のタトゥー

北海道にはニセコを中心にして、たくさんのニュージランド人が滞在したり生活したりしています。

ニュージーランドにはポリネシア系先住民のマオリ族が住んでおり、マオリ系の血を引くニュージーランド人の皆様に当スタジオをご利用いただくこともございますので、少し説明させていただきたいと思います。

マオリ族は体で最も神聖な部分を頭部として考えているため、特に顔に入れられるタトゥーを重視しているそうです。

顔のタトゥーは曲線とスパイラルのモチーフから構成されており、その本人の社会的ランク、家柄、どのコミュニティーに所属しているか、実績、地位、祖先や物的な豊かさなどの情報が凝縮されており、文字を持たなかったマオリ族にとっては「名前」「身分証明書」に匹敵するほどの社会的な意味を持っていたようです。

イギリス女王がニュージーランドを植民地化しようとした時に、マオリの王は自らの顔のタトゥーを文字の代わりにして契約書にサインしたのだそうです。

マオリ族の人々にとって、タトゥーは一種の成人になるための通過儀礼であったそうです。通常は青年期に始められ、一生を通して様々な意味を込めて発展させてゆくもの。痛みを伴うタトゥーはマオリ族の文化において、大変神聖で侵されざるべき重要な精神的な支柱となっていたようですね。

マオリ男性のタトゥー

本来のマオリタトゥーには針ではなく、サメの歯、鋭利な骨、歯などから作られたナイフ状の道具を使用。”ウヒ”とも呼ばれる鋭利な道具は、現在では鉄から作られるそうですが、本来はアホウドリの骨から作られていたそうです。

これら独特の道具は、彫られるタトゥーの種類によって、さまざまな形状のものが存在していました。 マオリ族のタトゥーに使用されるインクは、燃やした木、燃やしたゴムなどを動物性脂肪を混ぜたもので、主に天然の材料から作られていました。作られたタトゥー用の顔料は”オコ”と呼ばれる装飾容器に大切に保管され、家宝にもされたそうです。 伝統的なマオリのタトゥーツール 本来のマオリタトゥーでは、特別な身分の者だけが顔へのタトゥーを許されていたそうですが、それはまずマオリの顔を8つに分割してデザインされていたそうです。

  1. 『ンガカイピキラウ』額の中心線の両側の2つの三角形部分で構成。地位を示し、片側または両側から受継がれたステータスを持つ。
  2. 『ングンガ』眉毛の上の額の両側の三角形部分で構成。この部分のタトゥーは、人生に置けるその人の位置。
  3. 『ウイレレ』鼻の両側から成り、目の端から鼻先へとつながる線。この部分は、部族を示す。
  4. 『ウマ』こめかみから顔両側の耳の中心の部分。この部分は、最初あるいは2回目の結婚からなのか、地位の上昇はあるかといった父親あるいは母親の系統の情報。
  5. 『ラウラウ』頬から4口のラインを含む鼻の先から両側の2つの部分から構成される。この部分は、その人の特徴を表す。
  6. 『タイオホウ』第5区域と頬の中間と顎のラインの部分。この部分は、人の職業を表す。
  7. 『ワイルア』 下唇から口の外端より下の部分で構成される。この部分は、その人の身分、地位を表す。
  8. 『タイトト』顎の角の部分。この部分は人が生まれながらに持っていた権利を示す。
  9. 顔のそれぞれのパーツの側に左側は、一般的に父方、右側は母方の祖先が示される。

マオリ族の伝統的なタトゥー文化を守るために、今日でも多くのマオリ関連団体が「タトゥーを入れる自由、権利」について戦っています。